(毎日新聞 2009年9月15日)
同署によると、破裂した消火器はヤマトプロテック(東京都)製の粉末加圧式消火器(高さ55センチ、直径17センチ)で、主にガソリンスタンドや工場など業務用の大型。1989年に製造され、重量は10キロ前後ある。宥之介君が駐車場内で遊んでいた際、消火器の安全栓のピンを触っていたのを、一緒にいた同級生が見ており、その際に消火器が破裂したとみられる。消火器の胴体部は底が抜けた状態で約10メートル離れた駐車場に接する路上に落ちており、底も胴体部近くにあった。
消火器は、駐車場を管理する50代の男性がかつて別の場所に設置していたが、不安になったため、90年ごろから、4本まとめて駐車場の北東隅の壁際に置いていたという。
近くの会社社長の男性(52)は「大きな音がして、駐車場に行くと白い煙が立ち込めていた。男の子が頭から血を流してあおむけで倒れていた」と驚いていた。近くにいた市立中本小3年の男児(9)は「ドカーンという音がして、道路の上に消火器が転がってきたのが見えた」と顔をこわばらせていた。
総務省消防庁によると、消火器の耐用年数は8〜10年。老朽化すると、内部で腐食が進み、破裂するケースがある。ヤマトプロテックの担当者は「8年を超えると交換をお願いしている。消火器が雨ざらしになることは想定しておらず、かなり腐食が進んでいたのでは」としている。
現場はJR大阪環状線玉造駅東約500メートルの住宅街。